CIMG0205.jpg蕪栗沼ガイドブック2000より引用

蕪栗沼は宮城県仙台市の北50Kmにあり、北上川の自然堤防と南北の丘陵に挟まれた

地形によって作られた低地性湿地です。蕪のように美味しい実がなる栗林が沼の辺りに広がっていた

事が蕪栗の名前の由来とされています。沼の南に広がる丘陵地にある縄文時代の遺跡や貝塚を見ても

、この場所には古来から豊かな定住社会があって、蕪栗沼はその採取狩猟の場としての重要な食糧

供給地であったと想像されます。明治後期に始まった河川改修によって、干拓が進み沼はかつての

4分の1の大きさに狭められましたが、それでも度重なる洪水により一部は干拓を免れ現在に至って

います。

縄文時代から伝わる湿地の原風景を留めた沼には多種多様の生物が棲む豊かな自然が育まれました。

国内有数の渡り鳥の飛来地として知られ、冬にマガンをはじめ数万羽の水鳥が飛来するほか、ゼニ

タナゴやタコノアシなど環境庁のレッドデータブックに記載されている貴重な動植物の生息地となって

います。

また地域に住む人々にとっては農業と水を通して深いかかわりをもった生活に密着した沼です。蕪栗

沼は増水時に一時的に水を貯める遊水地の中心部として、周辺の水田を水害から守る役割を果たして

います。また身近な自然は人々の心の風景として記憶され、子供達の環境教育にも役立てられいます。

日本の各地で次々と湿地が失われていくなか、ここでは生き物と人々の共存と、農業と治水と

自然環境の調和を目指した取り組みが進められているのです。

 

今後、時間を見つけ、詳細に以下の内容を紹介し続けていきたいと考えております。

1.蕪栗沼マップ

2.蕪栗沼キーワード

3.渡り鳥と蕪栗沼

4.魚と貝の不思議な関係

5.ヨシとマコモと氾濫原

6.しげみの中の小さな生き物

7.蕪栗沼の歴史と未来

8.その他